2014年秋より、スギ花粉症を対象とした減感作療法薬(シダトレン)が
処方できるようになりました。
減感作療法とは、アレルギー疾患の原因となるアレルゲンを、低濃度、
少量から投与し、徐々に増量、高濃度へ移行させ、アレルゲンに対する過敏性を
減少させる治療法です。
アレルギー症状を軽減したり、長期にわたり症状をおさえる可能性のある治療法ですが、
治療前に、症状がアレルゲンによるものかの確定診断が必要です。
小児での適応は12歳以上で、治療期間は3~5年、毎日服薬を続けなければ
ならないため、なかなか大変です。
また、すべての患者さんに効果が期待できるわけではありません。
ただ、続けていくと、症状改善率は高く、統計的にも患者さんの満足度も高くなっています
(1シーズン目終了時点で、「とても満足+満足」が70%、「継続の意思あり」が95%)
ので、検討に値すると思います。
もちろん、花粉症でお困りのお母さん、お父さんも適応となります。
開始時期は、花粉の飛散時期を避けて6月~12月となっています。
なお、処方にあたっては、起こりうる副作用や その際の対応も含め、患者さんご自身に
治療法に関して十分ご理解頂く必要がありますので、ご希望の方は舌下免疫療法を実施している
医療機関にてご相談下さい。
(東小金井駅前こどもクリニック(仮称)でも、舌下免疫療法を導入する予定です)