ここのところ、患者さん(お母さん)から「園でヒトメタニューモが流行っているといわれたのですが、それって何ですか!?」
という質問を、立て続けに複数いただきました。
インフルエンザはもちろん、マイコプラズマやRSウイルスなどは、お母さん方に浸透してきた印象がありますが、
「〝ヒトメタニューモ”なんて聞いたことがない」、という方が多いのではないかと思います。
ヒトメタニューモとは、「ヒトメタニューモウイルス」のことで、よくある「風邪の原因ウイルスのひとつ」です。
数年前から迅速検査ができるようになり、診断される機会が増えてきましたが、基本的には昔からあるありふれた病原体なので、過度に心配する必要はありません。
主な症状は咳、鼻水、発熱です。5歳までに大部分のお子さんがかかるといわれていますが、初めて感染した時(1~2歳が多い)は、熱が長く続いたり、咳がひどくなる場合もあります。
ちなみに「医療保険」で検査ができるのは、
・6歳未満で、画像診断により肺炎が強く 疑われる場合
となっています。つまり、「レントゲンで肺炎が疑われるほどの重症な場合のみ、保険で検査ができる」と決まっており、「検査で陰性を確認しないと保育園に行ってはいけない」というものではありません。
大切なのは、他の感染症と同様、経過が悪くないかどうかをしっかりみきわめること、といえますね。
心配な症状がある場合は、お気軽にご相談ください。